不動産調査できない業者が多い?不動産業界の問題点。先日、【接道してますか?不動産調査のできない不動産業者・・・(結構多い)】という記事をupしましたがそれに関するお話。

ざっくりいうと、賃貸専門の業者が売買契約に際して僕に相談しにきて、全く不動産調査ができていなかったってお話。

(気になっていたので、その後どうなったか確認すると、僕が指摘した部分がネックになり契約は流れたという事。『もしも知らずに契約していたら後で大変な事になってました。助かりました』と言っていたので、少しは事の重大さに気づいてくれたのかなと。)

本当によく思う事なのですが、まともな不動産調査のできない業者の多い事。

バカばっかりだと切り捨てるのは簡単ですが、最近は業界的に仕方の無い事なのかなと感じています。

問題点は色々あります。

①宅地建物取引士の資格が簡単すぎる。

②いくら不動産調査ができても営業マンは評価されない。

③賃貸と売買は全く異なるのに、たま~に賃貸業者が売買をする。

④無資格営業マンが大半。売買全ての調査をしっかり丁寧に捌き切れる訳がない。

⑤そもそも本当の不動産調査は超難しい。

 

①宅地建物取引士の資格が簡単すぎる。

難しいと言われる方も多いですし、不動産営業マンでも持っていない方も沢山いらっしゃいますが、勉強しても不動産調査をしっかりできる為の知識はつかないし、簡単すぎます。

1日1時間~2時間を3ヶ月程ひたすら過去問だけすれば受かります。

僕はテキストを見たことがありません(笑)

受けると決めてから3ヶ月で簡単に合格しました。

まあ自慢です(・`ω・)

宅地建物取引士は知識ではなく、テクニックだけで取得できます。

難しくしろというとヒンシュクを買いそうですが、宅地建物取引士はもっと難関であるべきだと思っています。

資格試験の問題とも言えますが、実地調査・実務についての勉強が必要なのではないかと。

②いくら不動産調査ができても営業マンは評価されない。

営業マンは数字が全てという世界です。

優先事項は調査ではなく、営業成績というのが一般的です。

調査に時間をかけるなんてもったいない。

こっちは生活がかかってるんだってのが本音だと思います。

買主・売主なんて二の次。

不動産トラブルなんてめったにないとタカをくくっているってのが実態です。

これはもう雇い主側の問題でもあります。

倫理観や不動産取引における調査の重要性・位置づけを見直す必要があります。

調査をしっかりしないと、将来的にトラブルを抱えてしまう事が多いのです。

息の長い商売をするなら大事だと思うんですけどねぇ・・・。

歩合給なんかやめてしまって、そういう部分を評価する会社があればいいのですが・・・。

表向きは歩合では無いとは言いつつも数字のノルマを課している会社もあります。

営業成績を気にして効率だけを考えていくと納得のいくまで調査するという答えにはならない事は良く分かります。

③賃貸と売買は全く異なるのに、たま~に賃貸業者が売買をする。

一般の方は賃貸と売買の違いも大して分からないので必ずこういう事が起こります。

業者は業者で不慣れでも金になるならって事で安易に受けるのが普通。

売買の不動産調査って難しいんですけどね😅

消費者側が理解して賃貸専門の業者に売買の仲介を任せないというぐらいの事が一般化して欲しいものです。

冒頭の記事の不動産業者も賃貸が専門の業者です。

賃貸専門の業者でも売買に精通してるってあるのかな??

売買と賃貸の取り扱い資格を分けるとかも必要だと思います。

④無資格営業マンが大半。売買全ての調査をしっかり丁寧に捌き切れる訳がない。

「業務に従事する者」5人につき1名以上の割合で、専任の宅地建物取引士の設置が義務付けられています。

この決まりもかなり問題だと思うんですけどねぇ。

業務に従事する者(顧客と関わる営業マンという定義に変更して)は全て宅地建物取引士の資格が必要って形で何か問題あるんですかねぇ?

消費者保護・宅地建物取引士の地位向上の為に改正すればいいと思うのですが。

無資格営業マンが無責任に契約を取り付けてきた物件の調査を数少ない宅地建物取引士が調査・説明するなんてのもアホすぎです。

丁寧に捌き切れるわけがありませんし、分業できる様な仕事でもありません。(売主・買主との関係性,コミュニケーションも重要)

実際は無資格の営業マンが調査してたりする様な恐ろしい状態ですし。(説明だけ宅地建物取引士)

数ヶ月前までは全く違う業界にいた素人みたいな人がです・・・。(敷居が低すぎて誰でも入れる業界というのも問題。)

周りもそんなのばっかりなのでそれが当たり前だと感じ始める。

僕が『 営業マン 』という言葉を使う時はただの売り子という揶揄する意味合いが多少なりとも入ります(笑)

いい加減、不動産を買う方も気付いた方が良いんですけどね。営業の方が気に入ったのでこの家に決めましたってやつ😅分からんでもないですが。

提案力・人当たりの良さ・レスポンスの速さ・信頼感・清潔感・笑顔 etc・・・ もちろん重要です。

が、不動産の知識の無い人間が如何にも知った顔して売るのはどうなのかなと。

売る事ができるという職能自体は確かにそれが経済的に1番なんだと思いますが、僕はそこに価値を見出す事はできません。

営業マンではなく、宅地建物取引士のみが責任をもって仲介業に関わるという世の中になって欲しいものです。

不動産屋の営業マンに地積測量図って何?見たことないって言われた時は衝撃的でした・・・。

⑤そもそも本当の不動産調査は超難しい。

安易に考えがちですが本当の意味での不動産調査はとても難しいものです。

不動産というものの特性上、同じものは無く、本当に様々な要素が絡み合うので調査が難しい。

権利調査・法令調査・ライフライン調査・現地調査(近隣・土地・建物)

特に、土地というものを調査する上で欠かせないのが、新たに建築するという視点での調査。

この調査が何というか、建築士レベルの知識と、実際に新築工事できる現場監督レベルの知識がないとできないのでは?と思っています。

問題のない物件も多いのは多いので、表面化する事は少ないですし、再建築する際にも現場サイドで対応して買主が実質的に被害をかぶっているのではなかろうかという問題も多々あると思います。

将来的に問題が出てくるだろうという内容もたくさんあります。

とにかく調査して、書類や現地を見て問題を問題と思うかどうか。

このひっかかりが如何に多いかで不動産調査は決まります。

二段擁壁?排水ルート?越境物問題ある?書類だけでみてもわからないコレは何だ?どういう事だ?

白蟻被害?雨漏り被害?どこから漏れてる可能性がある?この家傾いてない?実際どれぐらい傾いてる?その理由は?

(先日びっくりしたのが、かなりの建物の傾きを指摘すると、『床だけです。不同沈下はしていません。リフォーム業者にも見てもらってます。』と言っていました・・・。いや、不同沈下どうこうじゃなくて全体的に傾いてるんやけど。お客さんにもそういう説明するんやろうな~。)

勝手に増築してる?この部分の税金はどうなってる?所有権はどうなってる?登記はできる?

筆界と所有権界は一致してる?えっ?どう考えても雨水排水が他人地経由じゃないとできへんやん。

電気の引き込みルートおかしいやん。水路絡んでるから水利組合も要調査やな。下水整備済やのにこの排水は何?

えっ?雨水放流で水利組合に協力金が必要?えっ?リフォームの時に道を使うのに協力金が必要?

隣近所の家がヤバそうな雰囲気醸し出してるやん。あれ?公図上の隣接関係と実際の隣接関係が入れ替わってる?

私道の共有持ち分の所有権が移転されずに過去の所有者のままやんetc・・・

本当に色々ございます・・・。

不動産調査は結構難しいのです。

調査した結果、買わない方が良いですよという事も多々あるのです。

調査ができないと買わない方が良い・買っても良いという判断すらできないのです。

調査できない方のお勧めはしょせん適当なお勧めってやつです。

シェフの気まぐれサラダ的なノリのやつです。(シェフは料理できるから違うか💦)


 

不動産調査は難しいので、キチンとする為には業界的に教育制度を充実させるとか、そもそもの業者になれる敷居を高くして全体のレベルの底上げをするとか・・・。

不動産調査って好きじゃないとできないのかな?というマニアックな部分もあるので、不動産営業マンとしての適性と、宅地建物取引士としての適性が全然異なるものなんだろうなぁとは思っています。

結論から申し上げますと、不動産営業マンとしての適性と宅地建物取引士としての適性を兼ね備えた人材って・・・ものすご~く少ないと思います(^^;)

プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

南大阪エリア(河内長野・富田林・大阪狭山・堺・和泉・羽曳野・南河内)で売却物件も募集中です♪(南大阪の不動産売却査定はこちらから)