安くていい家って何??

安くて良い家は実現できる??さて、タイトルの『安くて良い家』とは何ぞや??

『良い家』の定義は後述するとして、僕は常日頃からもっと『安くて良い家』が建てば良いのにと感じています。

住宅の価格が下がり、安い分譲住宅では土地・建物セットで2500万等で販売されたりしています。

安い家は沢山あるのですが、良いかと言えば、疑問の残る家が数多くあります。

安い家でも住宅の性能は昔と比べれば、かなり高性能。

チラシ等を見ていると、かなりの断熱性能で、設備もシステムキッチンは当たり前ですし、食器洗浄乾燥機や浴室乾燥機なども入っており、昔の住宅と比べれば住むには豪華すぎるものだと思います。

構造的にも、近年では中間検査・完了検査が当たり前になっていますし、インターネットなどの普及で世間の目がありますので下手な施工をする様なところも少なく、しっかりした住宅を作る会社が多いと思います。

建売住宅で酷い施工をしているのも見た事があるので実際はどうか分かりませんが、昔と比べれば格段に安心できる住宅が増えています。

では、その様な住宅は『良い家』なのでは??

否、新しい分譲地等を見て思うのが『もっと良くできるのに、設計的に何故こんなに考えられていない住宅が多いのか?』という事。

外から見てだけでもそう思う事が非常に多い。

ここで、分譲地の住宅を見て感じる事と合わせて、安くても『良い家』というのは何なのか、自分なりに考えてみたいと思います。

良い家は形の綺麗な家

間取りは自由・フリープランという住宅が多いのですが、家の形状が悪すぎる家が多いと思います。

形状が悪いというのは凹凸がでたらめという事です。

形状が悪いと、見た目も悪く構造的にも不利、雨漏りリスクも増えます。

デザイン上凹凸を付けるという事はあるのですが、間取りに引っ張られて外観への考慮は無いままにデザインされた家が数多くある様に思います。

では、形状重視で間取りは二の次かと言えばそうではなくて、間取りも形状も重視する必要があると思っています。

間取りをプランしながら外観の形状も思い浮かべる事ができるのがプロの設計士です。

バランスの悪い大きさの下屋根ができたり、大屋根の形状がいびつすぎたりする家は美しくありません。

雨漏りのリスクも高そうないびつな屋根の家もあります。

間取りを考える時に、外観まで含めて検討する必要があります。

営業マンが考えるプランニングだからこうなるのかなぁ?とも思いますが・・・。

ちなみに間取りが綺麗に整理されている家は形状も自然と綺麗に整理されていると思います。

形状の良い家は作り易く、コスト的にも有利で、強度のバランスも良く、デザイン的にも良くなります。

『良い家』は形が綺麗な家です。

良い家は屋根に拘りのある家

屋根の納まりや、軒の出やケラバの出等、全くといって良い程無配慮な家が沢山あります。

隣地までの距離の問題もありますが、距離が無いような家でも同じ分譲地なら同じというのが当たり前なのでしょうか??

軒の出やケラバの出は外壁を雨から守る役割もありますし、日照をコントロールする役割もあります。

にも拘わらず、軒の出やケラバの出が浅い家が多い。

デザイン的にも屋根に拘れば美しくなります。

深く追求すれば、破風板の寸法や雨樋の納め方やデザイン。縦樋の落とし位置等、配慮すべき点は多いです。

軒樋の色と縦樋の色・破風板の色・軒天の色等、見た目だけでも考えるべき部分がたくさんあります。

良い家は屋根を見れば分かる、といって良いぐらい屋根は重要だと思っています。

屋根形状も寄棟や切妻等、全体の設計によって選択する必要があります。

設計的に拘るだけで、材料やコストは変えずに良くする事はできると思う家が多いです。

『良い家』は屋根に拘りのある家です。

良い家は窓に配慮した家

窓は住宅の中に光や風を取り込み、外観デザインにも大きく影響を与えるとても重要なものです。

間取り的にもこの窓をこっちにちょっとずらしたり、高さを変えたりするだけで家具を置き易くなったり、生活し易くなったり、風通しが良くなるのになぁと思ったりする事も多くあります。

防犯上大丈夫?という窓もたくさんあります。

窓に配慮がある家は、風通しが良く、採光性が良く、デザインも良く、生活しやすい家です。

『良い家』は窓に配慮した家です。

良い家は間取りに拘った家

家において間取りはとても重要なものです。

にも拘わらず、画一的・一般的な間取りというものは単に910のマス目の大きさだけで考えられた家が数多くあります。

ほんの少しの寸法に拘るだけで、収納が増えたり、使いやすい収納の奥行になったり、無駄なスペースがなく有効に使えたりできます。

一般の方にとって間取り図だけでは分かりにくいドアの配置や種類等も、無配慮なものが大半です。

ドアの開き勝手一つとっても考えられた家は動線が良かったり、家具の配置がし易かったりします。

電気のスイッチの位置や、構造的な事、風通しや、圧迫感、開閉のしやすさ等も含めて検討するとドア一つだけでも悩む事はたくさんあります。

生活者のライフスタイルを考えて作られた間取りは、その家族にとって一番生活し易い間取りになります。(万人にとって良い間取りは無いと思います。)

『良い家』は間取りに拘った家です。

良い家はデザインバランスに配慮した家

安い分譲住宅の外壁ではコスト面で優れたサイディング仕上げ・パワーボード仕上げが採用されている事が一般的です。

安価で製品の安定性があるので、素材としては優れているし、様々なデザインの商品があり、安い価格で住宅を供給する為にはこれらの仕上げが最適です。

しかし、質感やカラーのバランスを無視したコーディネートの家が多いと思っています。

無機質な素材の上にデザインを印刷したものや凹凸を付けて素材感を出したものが多いのですが、やはり偽物は偽物なので、レンガ調や石張り調・木目調等のナチュラル風な商品は本物には見劣りします。

感覚の問題なので、自分自身が可愛い・良いと思えば、全く問題無いと思います。

個人的には、『ザ・作ってます感』のあるアクセント用のサイディングはどうかと思っています。

ナチュラルな雰囲気にしたいのであれば、バルコニー部分のフェンスで木を入れるとか、玄関ドアや外構で木素材やレンガ素材等のデザインを入れるとか、もうちょっとさりげな~く、挿し色を入れる感覚でナチュラルさを足せないのかと。

カラーバランスを無視して、無理矢理アクセントのサイディングを入れて『どやっ!!』という感じのデザインが多くて辟易します。

サイディングがこの中から自由に選べますって言われちゃうと、あれもこれも選びたくなる気持ちってのは分かるんですけどね。

多少控えめにした方が後から後悔しないんじゃないかなぁと。

『白一色にして車の色で挿し色を入れる』ぐらいの勇気をっ!(笑)

好きか嫌いかの問題もあるとは思いますが、同じ素材を使ってもバランスに配慮すればもう少しデザイン的に向上するのにという家は多いです。

『良い家』はもう少しデザインバランスに配慮がある家だと思います。

安くてももっと良い家は実現できる

今回の記事の中での『良い家』の定義は全て、設計的にこだわればより『良い家』になるというものです。

『もっと良くできるのに、設計的に何故こんなに考えられていない住宅が多いのか?』

という疑問の答えは、分譲住宅等では設計的に拘る事が難しいからです。(参考:こだわりのある方は分譲住宅や建築条件付き土地の購入はちょっと考えて)

設計の時間が決まっていたり、仕様に制限があったりするので、拘る・拘らないというよりもそもそも選択肢がなく拘れない部分が多いのです。

僕は設計の力というものを信じています。

設計力によって、同じ材料・同じ職人で作っても差ができると考えています。

同じコストでバランスを考えた設計をした場合(拘るところと拘らないところに差をつける)も同様だと思っています。

安くてももっと良い家は実現できますよ(^.^)

 

 

 

プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

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