断熱材入れるか入れないか問題

築古不動産を触っている人は考えた事があるのではなかろうか。
 
断熱材を入れるか入れないか問題。
住宅としては入れた方が良いよね~とほとんどの人が考えていると思います。
 
けど賃貸で人に貸すとなるとどうなのか。
断熱性能は目に見えないので家賃には反映しにくい。
コスパが無いに等しい。
退去しづらくなるから結果的に入居率が高く推移してプラスになるという意見もあるかもしれない。
 
ただ、肌感としては断熱材入ってなくて寒い家だから退去しますって方はほぼいなくて、退去理由は他の結婚とか離婚とか仕事の関係でとか子供が増えて手狭になったからとか新築買ったからとか、ライフスタイルの変化が1番多いと思う。
大家目線、不動産投資目線としてどうなのか、ではなく今回は住宅としてどうなのかを考えてみる。
 
夏は暑く、冬は寒い。
そんな当然の事を克服しよう、住まいを快適にしようという事で高気密高断熱な住宅は進歩してきた。
 
先に僕の立場を明確にしておきますが、正直何が正解なのかはよく分からない。
高気密高断熱のリフォームもした事があるし、設計士として仕事をしていた時の新築は高気密高断熱が当たり前で吹き付け断熱・low-eのペアガラスが当たり前でした。
 
これが正しい事なのかどうか。
 
高気密高断熱には計画的に換気をするという考え方が必須で、ある程度住まい手が理解していない場合、大変。
換気せずに灯油ストーブなんて使おうもんなら...。
寒いからって吸気口塞いで換気扇停めようもんなら...。
下手すりゃ命を落とします。
隙間という隙間に目貼りしてたなんていう変わった人の話も聞いた事があります。
寒いからとか、虫が出るとか...。
 
賃貸でこんな事されたら最悪。
 
快適な事が全て正解なのか。
 
子供の成長にとってあまりに快適な生活ってどうなのか。
逞しく育てるならむしろ過酷なぐらいが丁度いいのではなかろうか。
人間にとって自律神経を養う意味でも、その快適さは不要なのではないか。
 
等と考える事もありますが、住む人の事を考えて断熱材入れてます、とか、断熱材の無い家なんか犬小屋みたいなもんや。
という意見も否定はできない。
むしろ優しい考え方だな~と感じる。
 
けど、自分達の祖父母世代なんか断熱材の入っていない家なんか当たり前だったやろうし、父母世代の時代の家でも断熱材が入っていない家なんか割と普通にある。
築古の家は大体入ってない。
No断熱Life。
 
実はうちの自宅もそんな家のひとつ。
 
自宅は断熱材入ってないのに、貸す家に断熱材入れてどうすんねん、と葛藤しながら、目に見えない効果を信じて断熱材を入れた事もある。
が、全く効果が見えない。
 
やっぱいらんか。
 
築古に住むって人は、当然寒い事は覚悟してるやろうし、寒いって文句つける様なクレーマーはこっちから願い下げや、とも思わなくもない。
 
けど、こんな言い訳めいたブログを書くあたり、少しの罪悪感を感じているし、正解が何かに迷いがあるのだろう。
 
お金をかけない為に店子の快適性は無視する、という感覚を持ってしまっているのだろう。
 
いや、そもそも築古で断熱材いれても全周ぐるりと入れるなんて不可能に近く、絶対断熱欠損あるやろ。
 
床の冬の寒さは分厚いラグ敷くとか、キャンプ用シートを敷くとか対応できるやろ。
流石に屋根からの夏の暑さは厳しいから天井だけはいれといたろかな。
 
そんな事をぐるぐる考えてますw
 
誰か正解教えて~

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プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

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