障子の意匠

障子の意匠

吉村障子障子の意匠といっても様々あります。
荒組障子・横繁障子・縦繁障子・桝組障子・吹寄障子・雪見障子 等 etc…。ここで一つ一つ紹介はしませんが、本当にたくさんあります。

吉村障子

今回ご紹介させて頂きますのは、『吉村障子』と建築業界で俗に言われているものです。この障子は建築家である吉村順三氏が考案したもので、非常にすっきりしたデザインとなっています。

建築家の伊礼智氏がよく使用されているのを拝見してカッコいいなぁと感じていたのが、この意匠を利用したきっかけです。

普通の障子との違いが分かりますでしょうか?

この障子の特徴としては、2枚の引違の障子にも関わらず1枚の障子の様に一体化して見えるという事です。通常の障子は一番外の4方の枠の見付け巾(見えている巾)が広く、中桟である組子が細くなっています。

しかし、この障子は4方枠と組子の見付けを18mmで統一する事で、閉めた時に1枚の障子に見える様になっています。(組子の割り付けは、サイズ毎に検討した方が良いと思います。)

デメリット

もう少し幅の広い窓に使用するとさらに美しく見えると思います。いつか2560mm×1800mmぐらいの窓の3枚引違障子に使ってみたいなぁ、と考えています。(白銀比に近いサイズの窓)

この障子は美しい意匠ですが、デメリットもございます。外枠が通常より細くなっていますので、正面に掘り込みの引手を付ける事ができないという物です。

枠自体を持って引違いさせるか、側面に回転引手を付ける様な形になります。一度やってみた印象としては枠を持って引違いさせる事で使用感には何も問題は無い様に感じました。

長年使っていると、手垢で黒ずんでしまうのかなぁという気持ちはあります。指を突っ込んで、障子紙を破ってしまう心配もありますので、障子紙はワーロン(強化和紙)を使用した方が良い様に思います。

まとめ

意匠には好みもありますので、絶対にこれが良いというものではありませんが、一味違う意匠として障子にもこだわってみるのも良いと思いますよ。

写真の施工事例では、和室の天井高さをわざとサッシ枠の上まで落として約2200mmとし、垂れ壁をなくしてさらにスッキリと見せています。和室は洋室と異なり着座スタイルで過ごす事が多いので、天井高としてはわざと落とした方が落ち着くと思っています。

天井高さの話までしてしまうと、趣旨から離れてしまうので、またいつか書こうと思います。(後日記載ブログ⇒~天井高さ。高ければ高い方が良いと思いますか?~)

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プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

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