初めて競売物件に入札してみました~入札迄~

競売物件に入札してみました

DSC_0095現在仲介業者として不動産業に携わっていますが、過去の専門は建築業ですので競売物件の入札は一度もした事が無かったのですが、今回たまたま面白そうな物件がありましたので、入札してみました。

先に結果として落札はできなかったのですが今後の為の備忘録として記録しておこうと思います。

立ち退き交渉や、物件を事前に確認できないリスクはあるものの、なんとかできるだろうという自信と何より経験した事のない事に対する興味が抑えきれませんでした(^^;)

物件探し難航中での競売物件入札

現在個人的に投資用の築古戸建て物件を探していますが、指標が厳しい為一般市場では今のところ難航しています(^^;)

入札した物件は奈良地方裁判所葛城支部から出ていた物件で、売却基準価額200万円、買受可能価額160万円。

リフォーム費用・取得経費・立ち退き費用等含めて440万円程で納まれば面白いなという事で検討してみました。(440万円借入で金利1.2%返済12年計算で返済比率50%以下になる為。)

ざっと資金計画を立ててみて、入札金額としては300万円程が適切だという事に決定。

※家賃月額6万6千円で想定。

物件としては、道路付が悪く建築基準法上の道路でない私道に面し、建替えの際には43条1項但し書きの規定を適用させる必要がある為、条件がそろわなければ再建築不可という事になるものです。

私道の共有者の同意さえもらえれば再建築はできる為、取り敢えず収益として廻すのであれば問題ないと考えました。

まあ、転売業者が参加して来れば過去の相場や利益を考えれば、落札価格は420万円~450万円程になるのかなぁという感じでしたので宝くじを買う様な感覚での入札でした。

以下は入札までに実際にした事の覚書です。

入札までにした事~1日目~

・現地確認

現地にて物件の確認をしました。室内は見る事が出来ないので、外回りや近隣の確認です。

・近隣住民ヒアリング

立ち退き交渉の際に難航する可能性があるのかどうかの感触を掴む為、主にどんな方がお住まいなのかを遠回しに聞いてみました。服装は普段着で行き、自分が買って住むという感じで聞いたところ意外とすんなり色々と話がきけました。(何件かはインターホンを押してもいぶかしがって出てきてくれませんでした(^^;)そりゃそうだと思います。)

・役所調査

これはいつも通りの不動産の調査でしたが、重要事項説明書を作成する訳ではないので、水道・下水・給水・ガスの埋設管調査と、都市計画情報の確認・道路付の確認と建て替えについての可能性についての調査ぐらいで終わりにしました。

・相場調査

物件から一番近くにあった賃貸業者に飛び込んで、『借家を考えているので相談なのですが、近隣の賃料相場を教えて欲しい。』という事で、間取りと写真と場所を見せながら、賃料相場と需要についてのヒアリングをしました。かなり感じの良い業者だったので、その相場で問題無いと感じたのですが、念の為もう一件近くの不動産業者に電話して賃料相場確認。

すると、同じ問い合わせを受けましたよ~という思わぬ情報が。同じ様に収益で検討している人がいるんだなぁ~と(^^;)

・裁判所にて該当事件の資料確認

インターネットでダウンロードした資料(3点セット)を確認すれば、大体の情報はつかめるのですが、関係人の欄が伏字になっているので念の為裁判所まで足を運んで確認。

裁判所に行った際には入札書類を貰ってくるのを忘れないように注意。

・登記情報確認

登記情報をインターネットから取得して、所有者情報や抵当権の情報等を確認。

入札までにした事~2日目~

・資金計画

取得費用・リフォーム費用・立ち退き費用を見込んで資金計画。ここをシビアに見込む事ができれば入札価格を上げる事ができ、取得の可能性が上がります。

今回の物件はネコを4匹買っているという事と競売資料の室内の写真から、相当傷んでいると推測。

現地調査の際にガレージを見たら、荷物が山積みでタバコの吸い殻が直に捨てられていたりという事からも室内の様子が伺えたので内装は全て変更の計画。

取得費用として見込んだのは、土地・建物の登録免許税・火災保険料・不動産取得税・抵当権抹消費用 。

想定賃料から逆算して、投資総額を計算して上記の費用をマイナスしたのが、入札価格。

具体的には、想定賃料月額66,000円で、利回り18%まで持っていきたいので、(66,000×12)÷0.18=440万円

この440万円から取得費用・リフォーム費用・立ち退き費用で想定した140万円をマイナスして、300万円が入札価格です。

・入札必要書類書き込み

記載する必要のある書類は ①入札書 ②入札保証金振込証明書 ③振込依頼書 の3点。

入札までにした事~3日目~

・住民票取得

必要書類として、入札者の住民票が必要(法人の場合は代表者資格証明が必要。)なので、取得。

・入札保証金振込

裁判所指定の口座に入札保証金を振込みます。記載した振込依頼書で振込むのですが、金融機関の押印が必要なのでネットバンクやATMからの振込は不可です。

指定された期日にキチンと入金を確認できない場合、入札が無効になりますのでできるだけ早くに振込する必要があります。

実際に今回の開札に当たって、1件の事件の最高価買受人の入札が振込遅れで無効になっていました。

入札

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入札最終日に念の為、再度現地を確認に立ち寄ってから裁判所に入札に行きました。

入札とは言っても何も大そうな事ではなく、必要書類を窓口に提出するだけです。

郵送でもOKだそうですが、初めての入札という事で一応現地に行って書類の不備等ないか確認してもらってからの入札に。

何も問題なく入札は完了しました。

後は開札結果を待つだけです(._.)

~続きの競売開札の記事はこちらから~

画像は裁判所でもらったリーフレット。

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プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

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