段差。バリアフリーと子育て

バリアフリー

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バリアフリーという意味を正確に理解されていますか?なんとなくイメージだけで、段差を無くす事=バリアフリーと考えている方が多い様に思います。

バリアフリーとは、障害から自由になる・障害を取り除くという意味合いですので、単に段差を無くすという事ではありません。ある人にとっては障害でもある人にとっては障害でなかったりしますので、難しい考え方です。

小上がりの和室

例えば、小上がりの和室(腰かける事ができる程度の高さに1段上げた和室)に関しての事。フラットでないから、子供が落ちる可能性が有り危ないのでバリアフリーでないという意見があります。

一方、見方を変えて考えると、足腰や膝が悪い方にとっては、段差がある事によって椅子のように腰かける事ができて立ち上がりの補助となる場合があります。(床に敷いた布団から立ち上がるよりもベッドから立ち上がる方が簡単ですよね。)この場合は、この方にとっては段差があった方がバリアフリーとなりますよね。

子供の事に関しても、赤ちゃんの時期には落ちる危険性はありますので、十分注意する必要がありますが、ハイハイするぐらいになると段差もしっかり理解して後ろ向きに這って降りたり、自分で危険性を学んで、逆に身体能力を伸ばす学びの場になるのではないかと考えています。考え方次第でバリアではなくなるのです。

考え方次第でバリアでなくなる場合もある

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実際に、自宅のリビングに一般的なバリアフリーの考え方とは程遠い様な二段の段差があるのですが、二人の子供達が階段の上り下りの練習やジャンプの練習などをしたり、腰掛けて絵本を読んだり、机代わりに使ってみたり、障害ではなく学びやコミニケーションの場として機能したので、今でも家族みんながお気に入りの場所となっています。

二人とも何度か落ちて泣いた事はありますが、子供はそうやって危険な事を学んで成長していくものなのではないでしょうか?

この段差は、私達家族にとってはバリアでもなんでもなく、むしろ歓迎されるべき空間だったのです。

あえて段差を取り入れるという選択肢

家を新築する時や、リフォームする時というのは子育ての時期に重なる場合が多く、子供を一番に考えた家造りになってしまう事はしょうがないと思います。

段差は危ないと一方的に決めつけてしまうのではなく、こういう考え方があり、子育ての為にあえて段差を取り入れるという選択肢もあるという事をご紹介させて頂きました。

スキップリビングは意匠的にも空間に変化を生むので、面白い効果がありますよ。下部を収納(床下収納や、引き出し収納)にするという方法もございます。

一家に一ヶ所、段差が欲しくなってきましたか?(笑)

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プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

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