リビング階段メリット・デメリット

リビング階段メリットデメリット

リビング階段を採用する際のメリット・デメリットを考えてみますので、リビング階段の間取りを検討時の参考にしてみて下さい。

リビング階段とは、単にリビングに階段がある間取りの事を言います。2階建て住宅の場合で、1階にリビング・2階に子供室等の個室スペースといった間取りは一般的だと思いますが、2階に上がる為の階段がリビング内にあります。

リビング階段のメリット

①自然なコミュニケーションの発生

メリットとして、1階にリビング・2階に子供室の間取りの場合、子供が必ずリビングを通って2階の子供室に向かう為自然なコミュニケーションが生まれるといった事が良く言われています。

過去にリビング階段の間取りを要望された方の大半がこの理由から採用されていました。この考え方についての意見をデメリットにも記載していますので、参考にしてみて下さい。

②リビング空間が広く見える

リビング階段の間取りで、スケルトンの鉄骨階段等を採用した場合、階段スペースの空間とリビングが空間的につながるので、視覚的に広く感じさせる事ができる場合があります。回り階段で完全に閉鎖された階段がリビングにくっついているといった間取りの場合、このメリットはありません。

③階段の意匠でリビングがおしゃれに

スケルトン階段や、階段の手摺等の意匠にこだわる事で、リビング空間の意匠に変化をつける事ができます。これは意外と重要で、階段にこだわった家っておしゃれになる場合が多いです。意匠の重要ポイントである事は間違いありません。

階段一つとっても、ササラ桁階段・力桁階段・鉄骨スケルトン階段・箱階段+鉄骨手摺 etc・・・。様々な階段があります。階段にこだわると費用が大幅アップしてしまうので、予算との兼ね合いになってしまう場合が多いですが、リビング階段を採用する場合はぜひこだわって頂きたい部分です。

④採光性に有利になる場合がある

階段室は2階に抜けているので、上手な間取りの構成をすれば、階段室に設けた窓や2階の窓からの採光をリビングに届ける事も可能です。階段に吹き抜けを絡めて設計すれば、吹き抜け空間と階段室を兼ねて省スペースで吹き抜けを取り入れる事も可能です。

⑤通風性に有利になる場合がある

上記の④のメリットと同じく階段室に接する窓を上手に利用する事で、通風性を上げる事ができます。特に暖気は上に上がる事を利用して通風に考慮すれば効果的です。

⑥間取りとして省スペース化が可能な場合がある

全体の間取りとの兼ね合いがあるので、省スペース化できるとまでは言えませんが、省スペース化できる場合があります。階段に接する廊下を省ける場合が多いです。

リビング階段のデメリット

リビング階段メリットデメリット2

①本当に自然なコミュニケーションが発生するのか?

これは人それぞれの感覚ですが、僕自身はメリットにあげているコミュニケーションの発生という部分には疑問を感じています。

通り抜け空間としてコミュニケーションを生むという事は多少あるとは思うのですが、子供がリビングを通って2階に上がる事で家族間の仲が良くなるとまでは言えないと思います。

思春期の子供はリビング階段でもささっと2階にあがってしまうという事は容易に想像できます。むしろそういう行動を見てイライラしてしまうとか、わざわざリビングを通らなければいけない事で子供自身がストレスを感じるといった事も想像できます。

こればかりは、家族の関係性と子供の問題なのでなんとも言えませんが、考え方次第で悪くとらえる事もできるのではないでしょうか?

逆にリビング階段を採用せずに、リビングを通らないで個室に行く事ができる様な間取りの場合でも、帰ってきたら子供が真っ先にリビングに入ってくるという家庭も容易に想像できるかと思います。

②来客時に難有り

例えば、子供が友達を連れてきて自分の部屋に行く場合に必ずリビングを通る必要があります。リビングは家族のくつろぎの空間であるので、休日に気を抜いてくつろいでいる所を通られるのはどうなのでしょうか?

これを良いと感じる方と悪いと感じる方がいるので、意見は分かれるところです。逆に両親の来客時に子供がリビングを通り難いという事もあります。片付いていないリビングを通られるのが嫌だという意見もあると思います。

これはコミュニケーションの問題にも影響します。どういう事かと言うと、思春期の子供が散らかっているリビングや家族のいるリビングを通って2階の個室に友達をつれて行くのが嫌なので友達を連れてこないといった事が起こる事も想像できます。

コミュニケーションを発生させる為に採用したリビング階段のせいで、コミュニケーションをとらない為の選択肢が増えるのです。

③冷暖房の効率が悪い(特に冬が寒い)

単純にリビングの空間に階段室の空間がつながり、容積が増える為冷暖房の効率が悪くなるのは必然です。空間の広さと、家の断熱性、個人の感じ方の差もあるので採用の判断にするのは難しいところです。

特に断熱性が悪い住宅の場合、冬場には2階からの冷気が降りてくるので寒いと感じる方が多いと思います。(中古住宅購入検討の場合は注意して下さい。)リビング階段の寒さ対策として階段の前にドアを付ける事や、断熱性の高いロールスクリーンを設置する事等で対応する事は出来ます。

④匂いや音が伝わりやすくなる

リビングと2階が空間的につながっている事で、料理の匂いが2階にまで広がります。音も1階で発生する音(調理時の音・TV・話声等)と2階で発生する音(個室でのTV・電話の話声・音楽等)の双方が互いに伝わりやすくなります。

リビング階段採用時の注意点

リビング階段を採用する場合には、メリット・デメリットについて良く考えて採用する必要があります。あまりこだわらない場合は、どちらでも良いという選択肢もあります。限られた敷地設定の場合、階段をリビング階段でも良いとする事で、間取りの選択肢が増えます。階段の位置は間取りにかなり影響する部分ですので、リビング階段でもリビング階段でなくても良いという設計条件にする事で、他の要望が満たされる可能性は増えます。

後、小さい事ですが注意して欲しいのはリビング階段を採用した場合のリビングの照明スイッチには配慮する様にして下さい。階段位置によっては、リビングの照明を消した後に階段に向かう為の明かりが必要なので、一部の照明スイッチを三路スイッチにする等の配慮が必要となってきます。

採用・不採用どちらが良いのかの判断には住まい手のライフスタイルと考え方が重要になってきますのでよく考えてみて下さい。

プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

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