未判定道路と43条但し書きの違い

未判定道路と43条但し書きの違いとある物件の不動産業者が作成した物件概要書に前面道路は『未判定道路』と記載があったので、話を聞くとどうもキッチリ分かっていない様子。

(■参考過去記事:不動産における道路のハナシ。)

話を聞いて総合的に判断して、43条但し書きの許可が必要なただの私道(私有地)という感じ。

未判定道路なんですか?43条但し書きの許可が必要なんですか?って聞いても話が通らない。

未判定だから43条但し書き許可が必要とおっしゃります・・・。

まぁそっか、ただの客として行ってるし不動産屋に道路の話をしてもラチがあかんなと、この話は終了。

で、未判定道路と43条但し書きの許可が必要なものとは何が違うのか・・・。

『未判定道路』とは建築基準法上の『道路』かどうかの判定が未だなされていない道路のことで、こうした道については、建築基準法上の『道路』であるか、又は建築基準法上の『道路』ではない『道路非該当』のどちらかに判定されます。

(後日こっちで調査すると、やはり未判定道路ではなく、ハッキリと道路ではないと記載しておりました。)

要は、『未判定道路』は申請した結果次第では道路として認定される場合があるのです。

以前、再建築不可として出ていた物件があったのですが、『未判定道路』に接していたので、大阪府庁で調べて、過去の航空写真等も確認した結果、どうも42条2項でいけそうだったので、興奮してさあ検討というところで他者に先を越されたという事例があります。

『未判定道路』が『43条但し書きの許可』と異なるのは、行政の保有する指定道路台帳(行政によって呼び方は異なります。)に未判定道路と書かれているか否かです。

『未判定道路』の場合は先にも書いた様に、要件を満たしていれば建築基準法上の『道路』として認めてもらえる可能性があるので、売主側の業者は単に再建築不可として売るのではなく、道路判定を仰いだ上で、『道路』なのか『道路非該当』なのかをはっきりさせて、道路付けにおいて再建築可なのか再建築不可なのかを調査する必要があります。

詳しく調査すれば再建築可なのに、再建築不可で販売してしまうと売主の利益を著しく損ねてしまいますよね。

実務上は『未判定道路』との記載が無い道の場合でも道路として認めてもらえるのではないか?という可能性は考える必要があると思います。(行政の調査にミスはないか、再建築可の可能性はないかという疑いの目をもって調査する。)

売主側の立場としてはきちんとした道路調査が必須ですが、買主側の立場としては業者があまり良く分かっていない方がお宝物件に出会える可能性が増えるんですけどね(笑)

不動産を売却する時はキチンと法理解できている業者に依頼しないと損をしますからね~!!ご注意をっ!

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プロフィール

大政 容平
大政 容平エン・ワークス(設計士・宅建士)
大工・2級建築士・宅地建物取引士。1980年生まれ。2児の父(男の子と女の子)。趣味は、ギター・料理・日曜大工。大工は元プロですが(;^_^A。子供は何でも作れると思っちゃってます。建築・デザインが好きで、リフォームや新築も承ります。(100棟超の新築住宅設計)ブログもやってますので、見てみて下さいね♪

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